彦星さまは会いたくてたまらない



私の、か細い声が

部屋の中にこだました。




光彦先生は

目を見開き、固まっている。




何から話せばいい?


前世のことを話して

光彦先生は信じてくれる?




どうしよう……

何を話そう……





脳内がパニックになって


「えっと……、あの……」


言葉に詰まり続けた時



光彦先生の左手が

私の頭をポンポンした。




私に微笑む、光彦先生。




俺様系が緩み


私を受け入れてくれたような

柔らかい笑顔に


嬉し涙がこぼれそうになる。


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