黒幌に呑み込まれる
それから神楽は、シャワーを浴びていた。

もう既に、心臓がバクバクしていて顔も耳も真っ赤だ。
「うー、この赤面症……どうにかしたい…/////」

「━━━━━━神楽~!まだ~?」
バスルームのドア越しに声をかけられる。

「あ、うん!すぐ、出るね」
バスタオルを巻いて出ると、真幌が壁にもたれて待っていた。

「良かった!
緊張のしすぎで、倒れてるのかと思った(笑)」
「あ…ごめんね…!」

「あ、そのままベッドルームに行って待ってて?
どうせ、脱ぐし!」
「あ…////う、うん…」

ベッドルームへ向かう。
ベッドルーム内でも、そわそわしている神楽。

意味もなくサイドテーブルの上の雑誌をペラペラめくったり、ベッドに座っては立つを繰り返したりしていた。

「神楽、お待たせ!」
「はい!」
返事をして、バッと立ち上がる神楽。

真幌は、ゆっくり神楽の元に向かう。
「まーた、固まってる~(笑)」
「ご、ごめん…いい加減、慣れなきゃなのにね…」

「ううん。
ねぇ、ベッド行こ?」
「うん…」

ベッドに座り、真幌が神楽の頬に触れた。
口唇を数回なぞり、重なる。
次第に深くなって、真幌の口唇が首や鎖骨に移動する。

「ん…」
神楽を見ると、顔を真っ赤にして手の甲で口元を押さえて耐えていた。
目も潤んでいて可愛い。

真幌は、こんな神楽を見るのが好きだ。
正直、慣れてもらった方が困る。

真幌は、神楽の可愛らしい姿や仕草に更にゾクゾクさせていた。

「怖い?神楽」
「ううん…////気持ちいい…」

「可愛いなぁ。
タオル、取るよ」
「うん…」

優しく巻いていたバスタオルを取る。
「神楽、綺麗…」
「あんま、ジッと見ないで…/////」
「やだよ!
だって、いつ見ても興奮すんだもん!」

「ドキドキのし過ぎて、どうにかなりそ…/////」

「フフ…
わかったよ……!」

そう言って、ベッドに沈みこんだ二人。

「真幌…」
「ん?」

「好き…/////」

「……////
それ、反則…/////」
真幌は更に煽られ、神楽の口唇を貪ったのだった。
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