熱く甘く溶かして
* * * *

 二人が出て行ってから、隣にいた松尾が日比野のいる個室に移動してきた。

「お疲れ様」
「うん……これで良かったのか、今もちょっと心配してるんだけど。ちょっと複雑ね〜」

 日比野は小さくため息をついた。

「でもさ、本当に篠田には拒否反応出てなかったな。あいつは誠実な奴だし、大丈夫だと思うけど」
「月曜日、何事もなく出勤してくれることを願うわ……」

 そして二人はグラスを合わせた。
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