攫い
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「わざわざ送ってくれてありがとう」
「べつに、いーよ」
あのあと、当然のように家までついてきてくれた優。
再び唐獅子様に見つからないよう、道中ではお互い会話はなかったけど、手だけはずっと包まれていた。
冷たい温度がやさしくて、あたかかくて。
私のことを安心させようとしてくれているのだと伝わってきた。
あんなことがあったにもかかわらず、ケロッとしている態度もなんだか愛おしく感じてくる。
しかしこの男はどこまでも物怖じしないんだなぁ……。