S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

 いや、そもそも、納得してもらう必要はないんだけど……。
 とは、そのとき冷静に思えなかった。私も急に如月さんに見つかり、混乱していたのだ。

「ど、どうしてですか?」
「わかるだろ。立場も、年齢も経験も違いすぎる。俺はかわいい後輩が心配なんだ」
「大丈夫ですってば!」

(この人はどう言ったらわかってくれるの⁉)

 泣きそうになりながら、如月さんを見つめる。
 なのに如月さんは、俺がどうにかしてやるから、と言い出した。

(如月さんにどうにかされる前に、私がどうにかしないと……!)

 そう思って、私は頭を抱えた。

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