S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

(ヤキモチ……)

 私に、ヤキモチなんて妬いてくれたんだ。
 そう思うと、なんだか嬉しくて、あがりそうになる口角を隠しもせず微笑んで伝えた。

「私は、如月さんとはなんでもないですよ?」
「わかっているが……」

 そう言って要さんは口籠る。いつもの要さんらしくない表情だと思った。

 ねぇ、要さんも不安だったの?
 私と同じだった?

 それが嬉しくて、私は要さんの胸に顔をうずめてから、要さんの顔を見上げて、

「じゃあお詫びにちゃんとキスしてほしいです」

と告げる。

「あぁ」

 要さんは頷くと、先ほどのバスルームの時とは全く違う優しいキスを私に落とした。

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