不妊の未来

○回想

結局、諍いをした夜、理玖は帰ってこなかった。

翌朝、早くに着替えと仕事のカバンを取りに来たのは寝室の扉越しにわかったけど出て行くことはしなかった。

気持ちが定まっていない上、どんな顔して会えばいいのか分からなかったのだ。

それは2週間経った今も変わらず。

顔を合わせても気まずいだけだったので、理玖が長期出張という嘘の名目を打ち出し、茉由は実家に帰っている。

回想終了

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