妖怪ホテルと加齢臭問題(天音と久遠)
「わかりました。そうお話します」

天音は大きく息を吐いて、
事務連絡的に、一気に言った。

「不動産屋さんが、これから来てくれます。
一緒に、車で下の街まで下りてください。

ホテルの手配もしてくれるそうです。
ですので、明日改めて・・
来ていただくよう」

久遠は驚いたように
「エエエエエーーー!
ここって旅館(ホテル)だよね。
俺は泊まりたいんだけど」

天音は慌てて、首を横に振った。
「でも、今は、営業をしていないので・・・」

久遠は少し、考えていたが
「ああ、そうか、
宿泊料金は支払うから、

それに夜の状況とか、朝方とか
見ておきたいんだよね。

室内の状況とか、設備関係も、
写真を撮らなくてはならないし」

久遠は見てくれと違って、
仕事はしっかりやるタイプらしい。

査定額が、この男の判断で決まるなら、
少しでも好感度を上げておきたい。
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