先輩といろどる恋。˚✩




「いいんじゃね?じゃあそれにするわ」



「是非!お金はいらないよ!散々手伝って貰ったから!」






私の家の事情に突合せて1週間も夏休み無駄にさせたんだから。


と言うと、一颯くんは何か言いたげな顔をしたあと飲み込んで受け取ってくれた。






「サンキュー」



「うん!」






照れ隠しのようなお礼の言葉に私がクスッと笑うと同時に、ケータイの着信音がなった。






「え!先輩!?」






画面にうつる凪桜先輩の文字に心臓をバクバクと鳴らしながら先輩からの初めての電話を取る。






「は、はい!風子です!」



『久しぶり。
8月1日にある夏祭りだけど行く?』



「行きたいです!」



『わかった。
じゃあ当日夕方5時に近くの神社集合で』



「わかりました!!
もしかして2人ですか!!」



『だと思う?』



「いいえ!」



『はは、そうそう、いつものメンバーで』



「了解です!楽しみです!!」



『それじゃあ』






要件を手早く伝えた先輩は笑いながら電話を切った。






「誰?」



「私の好きな人!」



「あぁ、親友と被ったっていう」



「そうそう!
夏祭り行くことになったー!」






嬉しさに舞い上がりながら一颯くんにそう言うと、一颯くんはなんとも言えない表情になる。






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