『ペットフード』
その1分後くらいか…。
インターフォンが鳴る。
鳴るのは分かっていたけれど。
目が合ったから意味はないのに、居留守をしてみたくなる。
帰ってくれるはずないのに。
『「いないのか…」で帰って欲しいって気付けよ、バカ女』と心では酷い文句を言う。
そんな事、アイツが気づく訳ない。
言っても分からないかも知れない。

「開けてよ!まだ?」と甘いバカみたいに感じる声が雨哥に鍵を開けさせる。
その方がラクだから。
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