(更新停止)時の狭間
 


「くゆるちゃん」


射るような視線がまっすぐに降り懸かり、目が離せない。
変わらず彼女の手は私の首元にあった。

それがやけに恐ろしく思えて。
他人に首を掴まれればだれだって恐怖は抱くだろうけれど。
今の私の比では無いだろう。
心臓は嫌に大きく鳴り、膝はがくがくと悲鳴をあげる。

自分でも不思議なくらいに、私は恐怖を感じていて。


「首、痛くないかしら?」


びくり。
シオンさんの声に大袈裟な程肩が揺れた。


「……く、び?」


なんで、首なんだろう。
そう思い、そっと自らの首に手を伸ばした。


「! なに、これ……」


手触りだけで分かる変化。
首元が、腫れてる?

まるで線のように、首をぐるりと一周囲むように腫れ上がっていた。

今までどうして気が付かなかったんだろう。
熱を持った腫れに、遅れて鈍い痛みが走り出した。


「っ痛、い……!」


触っただけで分かるほどのこの腫れ。
それに続くような痛み。

まるで、首を絞められたみたいだ。


「痛いわよね。だってくゆるちゃんはそうやって死んだんだもの」
「……え?」




 
< 6 / 44 >

この作品をシェア

pagetop