この気持ちは、恋、なのだろうか
今日も今日とて私の通うボロい学校は暑さに負けている。


ハンディファンを片手にスマホを片手に。


画面に映るは英単語。


のっそりと亀のような足取りで一年教室のある今回まで階段を登る。




登る。





……登る。




「はぁ。

これで一仕事終わりやわ」



「あ、卯月ちゃんやん、おはよ。

や〜、今日も暑いねぇ」



「ね〜、がちそれな。

ほんと暑すぎる。


あ〜、てか、さ。

今日って言文宿題ある?」



「おん、あるよん。


羅生門のスクリーン12から15」



「え、まじか。

14までやと思ったったんけど。


やば。

え、15ってむずかった?」




「や、全然?


なんか類義語?みたいなのを書くやつ。

簡単よ。


なにせわたくし達にはGoogle先生がいるのですから!」



「ほーん。

ありがと。

感謝」



「い〜え〜、全然ええよ。

え、ねぇねぇ、それよりさ。

今日って現代の国語、漢字テスト、やよね?」



「……そうなのよ。

ほんと、死んだ」
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