お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる

「東洋さん、どうしてここにいるんですか」

「探すのに苦労したよ、僕が悪かった、だから喧嘩はやめて一緒に帰ろう、君は僕の婚約者じゃないか」

「三年前にお断りしたはずです、私はあなたとは結婚致しません」

「そんなわがままが通ると思っているのか、さ、一緒にくるんだ」

その男はまりかの腕を掴んで連れて行こうとした。

「いや、離して、神野さん助けて」

俺はそいつの腕を掴んで、まりかから引き離した。

「おい、待てよ、本人の気持ちを尊重しろ、嫌がってるじゃないか」

「まりかは一人では生きていけないんだ、案の定アパートは追い出され、仕事も失い、救急車で運ばれるなどと迷惑の何物でもない、僕から離れるからこういう目に遭うんだ、さ、僕と一緒に暮らそう、そうすれば、君はなんの心配もしなくていいんだ」

「いやです、私はあなたを愛していません」