お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる
俺は仕方なく奴に頭を下げることにした。

リカと共に東洋総合病院へ向かった。

応接室に通されて、奴と目を合わせた。

「大体の経緯はそちらの先生から聞きました、まりかの手術はお任せください、そのかわり条件があります」

「条件？」

奴は何かを企んでいる表情を見せた。

「まず、神野さん、もう二度とまりかと関わらないと約束してください、これを機会にまりかを僕の妻として迎えます、ですから全てのことから手を引いてください、借金は僕が神野さんにお支払いします」

冗談じゃねえ、何が手を引けだと？

お前は医者だろ、まりかの手術が無事に済んだら、まりかは返してもらう。

「納得がいっていないと言った顔ですね」

リカは俺の脇腹を突いて「返事して」と促す。

「はあ？まりかはいい大人だろ、お前に指図されることじゃねえ」

「まりかが納得すればいいんですね」

「そうだ、それに借金はまりか本人から返してもらう、お前は関係ねえだろ」

奴は大きなため息をついてやれやれと言った表情を見せた。

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