旅先恋愛~一夜の秘め事~
お互いに一糸まとわぬ姿になり、触れた素肌の熱さに頭がくらくらする。

むき出しの硬い体に抱きしめられ、嵐のような激しいキスに翻弄される。

太ももの間に体を入れた暁さんは、私の膝に優しく口づける。

散々触れられて、どこもかしこも敏感になった体は小さな刺激にさえ簡単に反応してしまう。

段々と太もも上部に上がっていくキスに足を閉じようと試みるが、彼の体に阻まれる。

太ももの内側にチクリとした痛みが走った直後、彼が私の秘められた場所に長い指で軽く触れた。

全身に一気にはしった甘い痺れに、涙が溢れる。


「……俺を受け入れて」


どんどん甘く疼く体の奥に、彼の指が差し入れられる。

体にこもる熱を逃がしたいのに方法がわからず、ただ熱い吐息だけがひっきりなしに漏れる。


「暁、さん……っ」


掠れた声で名前を呼ぶと、彼が指の数を増やし唇を重ねてくる。

強すぎる刺激に頭の中が真っ白になる。

シーツを蹴ってもがく足の指先が丸まる。

口づけを解いた彼は、私の額やこめかみにキスの雨を降らし、涙さえ唇で拭う。

力の入らない指でしがみつくと、彼は私の腰を抱え直し膝裏を持ち上げた。


「……唯花の全部を俺にくれ」


彼の腰と私の腰がゆっくりと密着していく。

圧倒的な質量のものが私の体にどんどん入り込んでいく。
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