姪っ子と私
お店では、子どもには、幼児用のセットと大人にはシェフの気まぐれセットを頼んだ。
美玲には、一口サイズのオムライスと野菜スープ、魚のフリッターなど子どもが食べやすいものとフルーツがゴロゴロ入ったゼリーがデザートで出てきた。
美玲が食べるのを時々、手伝ったりしたけれど、美玲も喜んでパクパク食べてくれた。
私たちの気まぐれセットもサラダもお肉も美味しくて感動した。美玲が一緒だったのに、美玲がぱくぱくと機嫌よく食べてくれたおかげで先生と会話を楽しみながら、ゆっくり食べることができた。
食後のデザートもコーヒーも落ち着いて楽しめた。
美玲はいつの間にか先生に懐いて、先生のお膝に座って、お絵かきを始めた。

デザートも食べ終わり、コーヒーを飲んでいると先生が改まって
「知春さん、知春さんには決まったお相手はいらっしゃるんでしょうか?良かったら、お付き合いをお願いできませんか?」
「えっ、先生?私には、美玲がいて・・・。その・・・」
「知春さん、決まったお相手はいないということですよね?」
「あっ、はい、いないです」
「じゃあ、僕とお付き合いしてください」
「いいんですか?私なんかで・・・」
「先日、医院での様子とか、往診させてもらった時も、一目惚れに近いんだと思うんですが、知春さんのことをもっと知りたいって思って、今日も話ができて、本当に楽しくて、美玲ちゃんも可愛くて、知春さんの美玲ちゃんへの思いとか僕にも何か手伝わせて欲しいって気持ちになって・・・。少しづつでいいです。僕のことを知ってもらえたら・・・」
「先生、本当にありがとうございます。私も先生のことは信頼していますし、本当に楽しく過ごさせてもらって、嬉しいです」
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