クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
「お前、そんなにまでしてあの子を?」

静かに言った雅也に俺はキュッと唇を噛んだ。

「無理やり金を盾に好きでもない男と結婚をさせてしまったんだ。最後にこれぐらいしてやりたい」

「でも、それをあの子は望んだんだろ」
雅也はそう言い捨てると、淡々田と目の前のコーヒーを口にする。

「そうだが……」

「俺は反対だ」
共同経営者である以上、雅也の意見を無視するわけにはいかない。どうにか説得をする方法を考えていた時だった。

「お前があの子を諦めるというのならな」
意外なその最後の言葉に俺はバッと顔を上げた。
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