どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
Love24 キャンプへ出発
Love.24 キャンプへ出発



気持ちの良い快晴。

青い空に白い雲がふわふわと数個浮かんでいるだけの青空。


「着いた~!」


数人ずつ乗り合わせて、車で現地集合。

私は佐竹さんの車に吉岡先輩と新井君と一緒に乗って来た。


キャンプ場に着くと、秘書課の人も数人いて、話したことのない人もたくさんいた。
こういうイベントって初めてだからウキウキする。

昨日も遅くまで仕事で飲んでいた圭史さんの体調が心配だけど……


「お~!みんな集まってるな」


爽やかすぎるブルーのシャツに黒のハーフパンツ姿の圭史さんがいた。

そういえば、私服って初めてかもしれない。

デートもスーツかビジネスカジュアルのことが多かった。

こんなラフな姿に、ドキドキしたのは私だけじゃないみたい。


「社長ってあんな服着るんだぁ~」


後ろから経理部の女子たちの声が聞こえた。


「今日のイベントを開催するにあたり、協力してくれたみんな、本当にありがとう。社長に就任して4年、これからはもっとみんなと関わっていけたらと思っています。本気の無礼講なんで、ただただ楽しく行きましょう」


社長の挨拶に拍手が起こる。

目が合う。
照れるけど、嬉しい。


「じゃ、男子はテント設営頑張って。女性陣は、適当に遊んで」


それぞれの区画に移動し、テントを立てる。

テントは部ごとに、私物として持っている人が持参している。


「このテント、小さいから男ふたりは狭いかな」


佐竹さんはそう言いながら、私を見た。


「じゃあ、こっちに私と吉岡先輩が寝ますね」

「さ~、飲むぞ」


吉岡先輩は、ビール片手に飲む気満々だった。


「とりあえず、乾杯とかないのかな」

「無礼講って言ったじゃん。あんたの彼氏」

「へ?彼氏?あ、はい」


必死でテントを立てている男子を横目に恋の話。

「で、本音で話せてちょっと変わった?」

「変わりました。私の気持ちが軽くなって、余裕ができたっていうか」

「それは良かった!心配しなくても、小久保なら大丈夫。あたしがついてんだから」


力強く背中を叩かれ、背筋が伸びる。


「そうですね、ほんとにそう思います」

「でさ、新井には絶対バレないようにしなきゃね。佐竹のバカ、新井の存在忘れて話しそうだから心配で」


私は手際よくタープを立てる新井君を見ながら、頷いた。


「新井は、冗談抜きで小久保のことちょっと好きだと思うんだよ。キャンプも最初行かないって言ってたのに、参加者に小久保がいるってわかったら行くって言い出したんだよ」

「ないですって!あんなモテそうなのに社内で恋愛すると思います~?」

「それもそうか。他にいるよね~」


私達は小さくふたりで乾杯して、飲み始めた。



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