どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
Love19 社長への想い ~吉岡先輩SIDE2~
Love.19 社長への想い ~吉岡先輩SIDE~


真剣な表情で、熱く話し続ける姿に胸を打たれた。


「病気のことがあったから社長と付き合えなかったんだってこと、社長は知らないんです。それをもし話せるなら話して、モヤモヤしたものがなくなるんじゃないのかなって」

「それ、完全にあたしのためじゃん。そりゃ今更どうにもならないから、言えばスッキリするかもしれないな。まぁ、佐竹がOK出すとは思えないけど」

「実は、佐竹さんに話しました。昨日。OKもらってます」


ありがたいと思う。
私の心の中にいろんな感情があるんだってこと、小久保はよくわかってて。
自分が付き合うからには、私の気持ちもスッキリさせたいんだ。


「あんた、すごいね」

「佐竹さんも、私と同じことを思ってました。このまま、社長の下で働き続けるから、そこはモヤモヤしていてほしくないし、自分も吉岡先輩もどっちもスッキリできるんじゃないかって」


すごい自信だな、佐竹。

社長とふたりで会って、また社長のこと好きになったらどうすんの?


「私のためでもあります」

小久保は、うつむきながら言った。


「ふたりで会って、社長の気持ちが揺らぐかもしれない。その不安はあるけど、もし揺らぐなら吉岡先輩への想いがまだ残ってるってことだし、本当に私を選んでくれるのか、賭けでもあるんです」

「そっか。その気持ちはものすごくわかる。小久保もそれがいいなら、あたしはちゃんと真実を話す。でも、信じて。あたし、社長のこと今は何とも思ってないから。佐竹を大事にしたいし、それは嘘じゃない」

「わかってます!!私、社長も吉岡先輩も大好きなんです。ほんとにどっちも大事で、大好きで…… だから、なんというか」

「うん、わかる。伝わったよ」


佐竹と小久保も一緒に、と言ったけど、それじゃあ意味がないと断られた。


あくまでもふたりきりが条件らしい。

小久保も、なかなか根性がある。
こういうとこ、好きだなと思う。

まぁ、社長が好きになったんだからね、そりゃいい子なわけだよね。

私も見る目があったってことだな。



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