妖怪ホテルと加齢臭問題・その後の小話・オトナの現実と何とかの糸

土曜日のお迎え


次の日の土曜日
天音は、母の入居する高齢者施設にいた。
ふと、何かの拍子に、久遠の笑顔がよぎる。
そのたびに、
天音は、ハエを追い払うかのように、首を振った。

久遠は、金曜日には退院したはずだ。
来週の月曜日か、
いずれ近いうちに、決着をつけねばならない。

それともフェードアウト、
自然消滅か。
それは、それで楽だが・・・
彼も、今後の事を、冷静に考える時間があったはずだ。

オトナの現実、オトナ対応・・・
いつまでも、
夢見るお子様ではいられない。
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