【改稿版】明日はキミのために泣きたくない。

「あっ、千紘ちゃん! お母さんと朝陽くん出てきたわよ!」
「良かった……っ」
朝陽はお母さんを抱えて家から出てきた。そのまま救急車へと運ばれることになり家族の私は同乗することになった。
 病院に到着すると、救急処置室に運ばれた。その間にお父さんに連絡したら、出張帰りの途中ということですぐにこちらに来ると言っていた。

「……お母さん、ごめんね」
「何言ってんのよ、私の不注意でこんなことになっちゃったんだからね」
 処置を受けたお母さんはとりあえず病室に入り、一度は会話をしたが今はベッドで眠っている。
「……千紘っ、大丈夫か? お母さんは」
「うん、大丈夫だって」
 そのあと、お父さんは1時間後にはここにやって来た。久しぶりにお父さんと話した気がする。お父さんと話していると、お母さんも起きて久しぶりの親子会話。
 もっと、話していれば良かったなぁ……と思った。当たり前が当たり前じゃなくなった時、想像しただけで怖くなった。
 今回は無事だったけど、この今がずっと続くなんてことないんだって知ったから……。











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