岳斗くんと過ごした甘い夜 (短)
だけど「探せ」と言われたからには遠慮くなく探しましょう。
私はハサミを取り出して、ニヤリと笑う。
「じゃあ遠慮なく、開封しちゃいますよーっと」
すると最上くんの「おーい」という声がお風呂場から聞こえる。
見行くと、上半身裸の最上くんが、頭に絡まったピンを指さして、
「これ、取ってくんない?」と私に向かってお辞儀をしてきた。
「し、仕方ないな~」と言いながら、鼻の下を伸ばした私が、ピンを取るふりして裸を凝視したのは、ここだけの話。