クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。
……なんだろうっ……気まずくはないのに……なんだか、変な感じ……。


「……戻ろうか。着替えて」

「あっ……うん」


ちょっぴり残念だけれど……でも、奏くんが嫌がることはしたくない。


だから、私は元の制服に着替えたのだった。


そして教室に戻ると、なんともう担当の時間は終わっていたので、奏くんと一緒にお店を回ることになった。


奏くんはと言うと、なぜだか特別にクラスのお手伝いをしなくなったらしい。


***


「美都、なんか食いたいもんあるか?」

「うーん……あ!クレープはどうかな?」


クレープ、とっても美味しそう……!!


「ふふっ、いいな。じゃあ買ってくるから、そこで待ってろ」

「あ、ありがとう!」

 
じゃあここのベンチに座ってようかな。


……ん?あれなんだろう?


ベンチに座って、見えたのは、


【婚約者限定カップル大会!】

と書かれた看板だった。


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