私の彼氏はクラスで一番、




「おわ、山本さん、字めっちゃきれー」


テストを週明けに控えた放課後。


窓から差し込む西日を受けながら、黙々とノートをまとめていると、ふっと影が落ちる。


そして一緒に降ってきた声に驚いて顔を上げると、こちらを覗き込んで目を丸くする、一人の男の子が立っていた。


センター分けの明るい茶髪に、刈り上げた耳周りから、幾つものピアスが夕陽を弾いて煌めいている。


驚いたまま何も言えない私にニコリと笑うと、その男の子は前の席の椅子を引き、跨ぐように座った。


「さ、榊原くんは……一人?」


目の前に座る彼を無視して勉強を再開するのもおかしな気がして、恐る恐る話しかける。


榊原頼人(さかきばらよりと)くん。

阿久津くんといつも一緒にいる男の子で、どちらかと言えば物静かな阿久津くんとは反対の、明るい人気者。


阿久津くんとはまた違った輝きを持つ男の子だ。


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