ユウへ

二人の暮らし

部屋は洋室が一部屋、和室が二部屋、キッチン、ベランダと広かった。

荷物がないからまた広かった。

洋服は押し入れにたたんで入れてた。
ほんとにミカン箱をテーブルにしてご飯食べてた。

有田焼で猫のイラストのお茶碗と湯呑み。

ちょっと高いコーヒーカップやお皿。

コーヒー好きなあなたのお父さんはコーヒーを入れる道具。

最低限必要な物も買ったわ。

小さなこたつと、カラーボックスと、小さな洗濯機に、小さな冷蔵庫。

初めは布団もなくて、コタツ布団かけて寝ていた。

お母さんは働いていたから、貯金でつないで、そのうちに、

「二人がこの世に生まれてきた証を残したい。」

と、二人は思いだして、赤ちゃんが欲しくなったの。

そしたらもし、生まれてきた時、結婚してないと将来苦労すると心配して、私達も生きてるうちに一回位結婚もしてみたいね、って、お母さんの免許更新にこっそり帰った時に、入籍もしたのよ。

12月3日だったかな。

指輪に彫ってる。

マリッジリングはとってあるよ。

ユウのお父さんとお母さんが、絆で結ばれていた証だから。

そしたらね、なんとね、その日にユウがお腹に宿ったんだよ。

きっと偶然じゃないよ。
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