スキナダケ
エピローグ
ゴンッ…ゴンッ…って何度も焼却炉の内側から鉄壁を殴った。

ビリビリと拳が痛んだけれど、何度も何度も繰り返した。

ちょっと、約束と違うじゃん。
ちゃんと焼却炉の傍で待機してろって言ったのに。

あれから何時間経ったんだろう。
完全に蓋を閉められているから時間の流れが分からない。

左手を動かしたら、引きずるような重みをすぐ傍に感じた。

死んだ人間って全体重をかけてくるから重い。

鉄壁を殴っていた右手で、その死体に触れてみた。

冷たい。
名前を呼んでゆすってみたけれど、反応はゼロ。

本当に…、本当に死んじゃったんだね。
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