真面目系司法書士は年下看護学生に翻弄される


「もしかして君が僕のベッドで泣いていた日、あの理由って、それ?」

林さんは起き上がり顎に手を置いて、色々思い返しているようだ。

「もしかしたらマンションに帰って来ないかもしれない……彼女とホテル行くかも。そう思ったら悲しくなりました」


深くため息を吐くと。

「彼女は仕事を手伝ってくれた会社の人。社内に恋人もいて、あの日は僕と彼女が飲んでいる事を知った彼氏がすぐにやってきて、僕はさっさと帰ったよ」

「……でも」

「ただの仕事仲間、それ以上でもそれ以下でもない」

そんなことで泣いてたのかと呟いた。

「何度も言うけれど、僕は38歳なんだ。君と倍ほど違うんだよ。この先、君とちゃんとお付き合いができるような年齢じゃない」

「何で年齢の事ばかり言うんですか!私はもう成人している大人の女です。歳の離れたカップルなんて世の中にごまんといるし、林さんはそんなにおじさんじゃないです」

林さんは参ったなという風に頭をかく。

「どうもこうも君が可愛すぎて仕方がないよ……」

ゆうなの後頭部を引き寄せ、林さんは大人のキスをした。
サイドテーブルの中から避妊具を出し、ボトルからオイルのような液体を手に、たらした。

「痛くないように優しくするから」

そうして、林さんの手が優菜の一番感じる場所をピンポイントでマッサージし始めた。




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