Re:スタート
「SNSのコメントに載っていたのも本当だったんだね……!」

「チケットが無料なのはすごいよねっ」



彼女たちの様子からして、SNSのコメントを半信半疑でチケットを欲しいって言ってくれたんだろう。

彼女たちはチケットを大事そうに鞄にしまった後、俺たちに手を振って歩いて行った。

俺と佳奈は顔を見合わせて微笑んだ。



「悠、人気者だねっ」

「佳奈のおかげだよ」



こうして俺の名前がいろんな人に知ってもらえる。

それがすごく嬉しくて、仕方なかった。


そう思っていると、佳奈が急に俺の胸に寄りかかってきた。

思わずその体を支える。

佳奈が突然抱きついてきた、とかそういう話じゃない。
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