掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「あら、おむつね。
鈴ちゃん、ばぁばが替えましょうか〜」

と言って、母がスっと鈴を抱き上げ連れて行ってしまった。

「あれがおむつって、なんでわかるの?」

「そりゃお母さんだからよ。
私だってわからないわ。経験値よね〜」

そっか。
4人の子供を育て上げてるんだものね。

「あぁ〜! 実家って楽っ! 」

「いっぱい帰ってきたらいいじゃない。
長谷川のご両親、別に何も言わないでしょう?」

「うん。言わない。
でもさ、京が寂しがるのよ〜。
出張の時は諦めてちゃんと行くけど、今って、毎日定時で帰ってくるのよ?
外回りの途中でうちに寄ったりもするしさ〜」

「……定時は良しとしても、外回りの途中って……
京くん、相変わらずね〜。それ、鈴だけじゃないでしょ。会社にお姉ちゃんが居ないから、顔を見に帰ってるんだわ」

「あら、よくわかってるわね。
本当、その通りなのよ。まあもう慣れたけどね」

愛されてるなぁー

昔から変わらないんだけどね、姉夫婦は。
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