掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
だからゆっくり話をするつもりだったのに、何故だか起き上がることが出来ない。

昨夜は激しかったから?

たしかにちょっと盛り上がってしまったけど…

姉と話をしてから、淳之介が好きだと言う想いが抑えきれず、かなり乱れてしまったような気がする。

起き上がれないほど求めてしまったなんて、反省しかないわ。


「環? 起きたか?
フレンチトースト出来たぞー」

「あ、うん。ありがとう〜」

とは言うものの、なんだか食べられそうにない。

「……どうした?
大丈夫か? ヤケに顔が白い気がするんだが…」

「ん……大丈夫。起きるよ…」

意を決して起き上がってみた。

一瞬、クラりと視界が揺れる。

「環!?」

「……」

「体調悪いのか? 救急に行くか? 」

「……大丈夫だよ。まだちょっと眠いみたい…」

「でも」

「淳くんがなかなか寝かせてくれないからだよ…」

「……!! ごめんっ!!」

私からパッと手を離し、本気で謝る淳之介。
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