掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
しばらくして、保健室から養護の先生が来てくれた。

大西先生が呼んでくださったのだろう。

「環ちゃん !? 大丈夫 !?」

この声は私の従姉の藤田恵先生だ。

「……メグちゃ……頭が……」

「うん…環ちゃん、ゆっくり一緒に動けるかな?
体を横にした方がいいの。
大西先生、左側を支えていただけますか?」

「わかったわ!」

こうして私は2人の手を借りて、準備室内の長椅子に寝かされた。

頭がクルクル回ってる感覚がしていたけれど、横になって少しすると落ちついてきた。

「どう?」

「ちょっとマシになってきたかな…」

「そう……良かったわ。
環ちゃん、少し話を聞いてもいいかな?」

「うん…」

「その症状、今日が初めて?」

「……今日みたいに頭がクルクル回っているみたいなのは初めて。
でも、先週も似たようなことはあったかも…起き上がれなくて…」

「他には?」

「木曜日の夜、美由紀の家にお邪魔して飲んでたの。そのまま泊まったんだけど、金曜日の朝私が起きられなくて、美由紀に叩き起されたの。
アルコールを飲んでも、今まで次の日に起きられないなんてことはなかったんだけど…」

「そう…」

「私、何かの病気?」

「んー、どうかな…
最後にひとつ聞かせて。
生理はちゃんと来てる?」

「……え」

生理?
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