掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
再会
「拓郎……?
どうしてここに?」

「月末に帰る予定だったんだが、予定を前倒しして帰ってきたんだ」

「そ、そう……」

「久しぶりだな。
環、随分変わって……気づかないところだったよ」

「拓郎こそ……」

この暑さの中、しっかりスーツを着ている。ネクタイこそしていないが、クールビズが普通の今、かなり暑そうな格好だ。

以前よりさらに身長が伸びた気がする。それに肩幅も広くなって、精悍さが増した。

コンビニやお弁当屋さんが並ぶ、何の変哲もない駅の高架下で、異彩を放って目立っている。

ちょっと格好いいって思っちゃったのは気のせい…

「淳のマンションに来たんだ。
でもアイツまだ仕事みたいだな。
もう夏休みかと思ったんだが…」

「終業式は来週だよ。
それに、夏休み中も職員は出てるの」

「……そっか。環も先生だったな」

「司書教諭だけどね」

あまりにも久しぶりすぎて、今までどう拓郎と話をしていたのかわからない。

私達、こんなにぎこちなかったっけ?
ずっと小さい時から一緒に居たのにな…
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