掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
《おまけ》拓郎、大阪に帰る
まさかの展開だった。

俺のいない間に、二人は付き合い始めていた。もうそれは揺るぎない程に、固い絆で結ばれているのがよくわかった。

そして淳之介がどれほど環を大切にしているのかも……。

環は俺の初恋の人。

今まで何も聞かなかったが、きっと淳之介にとっても同じように初恋の人だったんだろう。

そうだ。高校時代も言ってたな。環は可愛いと。

そうか、あの時も淳之介は一途に環を思っていたのか……。

そして、ずっと傍にいて守ってきたのだろう。

完敗だ。
その想いの深さに俺は完敗した。

そして、幸せそうな二人の姿を見られたことが心から嬉しいと思った。

淳之介なら環を任せられる。


後日、さらなる衝撃を受けることななった。

環の妊娠!

まさか、あの真面目で堅物な淳之介がデキ婚とは……。

予想外過ぎたが、再び会った新婚の二人はめちゃくちゃ幸せそうだった。



「どっちかわかったのか?」

「え?」

「女か? 男か?」

「ああ、女の子みたい…
多分ね。今のところそう言われてる」

秋、俺は再びMEGASTARとの打ち合わせのため、大阪に戻っていた。
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