能ある彼女は敏腕社長に捕獲される
無能秘書、婚約者と対談する
社長と過ごした週末が明けた翌日のことである。

「本日は14時に新聞社の取材が…」

社長室で今日のスケジュールを読みあげていたら、
「困ります!

アポなしでの訪問は困ります!」

社長室の外から浦井さんの声が聞こえた。

えっ、何だ?

「今日は来客の予定があったか?」

そう聞いてきた社長に、
「そのようなことは何も聞いていませんが…」
と、私は答えることしかできなかった。

その予定があったら社長はもちろんのこと、私の耳にも入っている。

一体誰がきたと言うのだろうか?

そう思っていたら、社長室のドアが勢いよく開かれた。

社長室に入ってきたのはスーツ姿の中年男性だった。

「東郷さん、どうしたんですか?」

彼の姿を目に入れた社長は何があったんだと言うように聞いた。
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