高嶺の寺子さんは、銀髪の先輩に溺れることにした

席替え

 
 先輩と出掛けた日から、早1ヶ月が経った。

 あれから、時々出掛けることがある。

 特に雰囲気は変わらないけど。

 でも、1つ変わったことがある。

 それは、連絡先を交換したこと。



「じゃぁ、最近は毎日先輩と電話してるの?」

「今は毎日ではないけど、ゴールデンウィークは毎日電話したかな」

「いいねー! 青春じゃん!」

 只今、屋上にて恋バナ?中


「莉子にもこんな日が来るなんて! 私は嬉しいよ」

「大袈裟だよ、未央」


 最近は、やっとこういった話にも慣れてきて、気負いせず話せるようになった。

 
「でもさ、莉子。その、恋を知ったら先輩とはどうするの?」

「どうって?」

「もう、遊びに行ったりしないのってこと」

「…考えてもなかった」

 そっか。

 私は今、先輩に恋について教えてもらっている途中だったのだ。

 普通に楽しんでいたわ。

「まぁ、まだ先の話しだと思うけどね! あっ、もう授業始まるから行こう!」

 私の頭の中は、夏目先輩の顔で溢れかえりそうになった。

「う…、ちょっと濃い」

「どうした?」

「ううん、何でもない! 行こうか!」

 
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