課長に恋してます!
「え! もう送ったの!」

 間宮からスマホを奪うと、そこには――

一瀬美月です。上村課長と話したいです。連絡下さい。
電話番号:080-○○○○-△△△△

 しっかり携帯の番号込みで書いてあった。

「ちょっとー!! 何打ってるのよー!」

 早く、取り消さなきゃ……。

 慌てて、メール画面を立ち上げて、取り消しのメールを打つ。

『すみません。今のは間宮がふざけて打ったメールで、気にしないでください』

 そこまで打ち終わると、知らない番号から電話がかかってきた。

 まさか、課長?

「出ないんですか?」

 隣で見てた間宮が言った。

「早く出ないと、切れちゃいますよ」
「だ、だ、だって」
「切れちゃいますよ」

 間宮に急かされて、さらに焦る。

「切れますよ」
「えー、もうー」

 もう、どうとでもなれ!

 思い切って、通話ボタンを押した。

「もしもし、一瀬君?」
 課長の声だった。
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