アラサー女子やってたら、知らないうちに母親になっていました。
第一章 不思議な言葉
僕は6月に彼氏が出来た。彼氏はとても不思議な人で、鬼と呼ばれる元は人間だった幽霊のみっちゃんに取り憑かれた人で今は仲良く共存しているらしい。最初知った時は驚くわけでもなく、普通に受け入れる事ができた。多分僕が色んな心霊体験をしてきた賜物だろう。
そんな僕だが彼氏と付き合って間もなく、結婚の話が出てきた。
「でもさ、僕子供欲しくないのよね」
子供の欲しい彼氏と要らない僕。凄く悩んでいた。
そんな時みっちゃんに言われた。
「ちぃさんよ、俺もサポートするし、こいつも居るから子供の事前向きに考えてくれよ」
僕は精神疾患があり、そのせいでごくたまに精神崩壊するので、子供なんて産めないと決め付けていた。妊娠・出産となれば、色々と大変だし、正常な自分ではいられない事が分かっていたから。
それでも、みっちゃんは子供を産むことを勧めてきた。正直、子供なんて考えてなかったし、困ったけど、最終的には「できたら産めば良いや」なんて無責任な事を考えていた。
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