アラサー女子やってたら、知らないうちに母親になっていました。
第三章 冗談で
そこからはしばらく悩んだ。娘の話を聞いても嬉しいと言う感情が湧かなかったから。少し前まで不妊手術をなんてほざいてたくらいだから、当然の結果かもしれないけど、心の葛藤が凄かった気がする。
でも、いつしか娘を愛おしいと思うようになった頃にはお盆になっていた。
僕は娘をこの家に縛りつけてはいけないと思った。就職したばかりですぐすぐに仕事は辞められないし、体を動かす仕事だから、妊娠したら働けなくなる。3年経ったら辞めようと決めていたが、3年は娘にとっては長いと思ったから。
でも、娘は「結婚して2年は待つ」と言っていたらしい。それでも、僕たちに子供が出来なければ延長と言ったらしい。頑張らなきゃ、そんな思いが強くなっていった。
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