アラサー女子やってたら、知らないうちに母親になっていました。

第三十三章 妊娠する奇跡と親になる奇跡

うちのゆうちゃんは僕が優しそうに見えたから家に来たらしい。
中には神様があの家に行きなさいって言って、その家に来る子もいるらしい。でも、神様がそう言っても拒否する赤ちゃんも居るらしく、子供を授かることは奇跡だ。
だが、疑問に思ったことがあるのでゆうちゃんに聞いてみた。
「でも、ゆうちゃん、Aがお父さんになる可能性も有ったのになんで家に来たの?Aは嫌だって言ってたじゃん」
すると、
「あの人面白くない。無理」
と言って顔を背けたらしい。
最初は色んな家を転々としていたからだろうか、興味本位で家に来たらしいが、家が気に入ったからここに居たらしい。多分このままAといたらゆうちゃん、生まれて来なかったと思う。下手したら他所に行ってたかも。
そう考えると悲しいけど、結果今はうちに居てくれるから嬉しい。
つまり、僕のことが好き過ぎるのだろうか。これは、母親として嬉しい限りだ。
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