激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


「どこから見る」

「え? あ、そうですね……なんだろう」

「とりあえず、目に付いたところから入るか」

「そうですね」


 並ぶ店舗に目を向けながら、香椎さんが「ここは?」と訊いたのはキッチングッズのストア。

 店内にはオシャレなキッチン用品や食器が多く陳列されているのが窺える。


「キッチン用品、必要ですもんね。入りましょうか」


 そういえば、香椎さんは家で食事をすることは少ないのだろうか。

 仕事が忙しくて、家でゆっくり食べるのはなかなか難しかったり……?


「あの、まだ三日ですけど、あまりマンションのほうでは食事はしませんか?」


 店舗に足を踏み入れてすぐ、私からの唐突な質問に香椎さんはこちらに目を向ける。


「いや、そんなことはない。基本的には家で食事をする派だ。ここ数日たまたま忙しくしているだけで」

「そうでしたか。それなら、何か作るようにしますね」

「ああ。俺も時間が取れたときは作る」

「え? 料理するんですか」


 当たり前のように返ってきた言葉に思わず食いつく。

 今、作るって、言ったよね?

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