激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


 どうしてそんな風に私を腕の中に閉じ込めて眠るのか、その理由は訊いていない。

 答えはきっと『偽装婚約者だろ?』と返ってくると思うから、敢えて訊くことでもない。

 それを証拠に、透哉さんがそれ以上を私に求めることはない。

 もっとも、女性が勝手に集まってきてしまうような透哉さんが私に対して変な気を起こすことなんて有り得ないのだろうけど。

 スマートフォンを手に取り、受信しているメールを開く。

 その中に【お誕生日おめでとうございます!】という、よく買い物をするお店からの割引クーポン付きのメールが目に留まった。


 あ……もうすぐ私の生まれた時間だ。


 今日、八月一日は私の誕生日。今日で二十七歳になる。

 母の話では、私は早朝五時半頃に誕生したというから、あと数十分で正式に二十七歳だ。

 誕生日の今日も、いつも通り仕事の一日。特に予定はない。

 透哉さんを起こさないよう、静かにベッドを抜け出した。

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