激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


 今日明日と、透哉さんは関西のほうへ出張に行っている。

 地方でも、一日で済む内容の出張であれば遅くなっても日帰りで帰宅するようにしてくれているけれど、今回は今日明日と両日向こうで仕事があるため、泊りでの出張となった。

 あまり食欲が湧かないな。頼んでおいて、なんか急に気分が優れない。こんなに食べられるかな……。

 ここ最近、突然気分が悪くなるときがある。それも決まって、何か食べようかとしているときなのだ。

 この夏も猛暑が長引いたから、夏バテで食欲が落ちているだけかもしれないけれど、食べられるときは普段通りだからむらがある。

 ポテトをつついていると、傍らに置いたスマートフォンにメッセージの通知が入る。

【お疲れ様】から始まるメッセージは透哉さんからのもので、飛びつくようにしてアプリを開いた。

【お疲れ様。店に入って食べようかと思ったけど、賑やかで落ち着かないからテイクアウトにした。京香は今晩の夕食は?】

 メッセージと共に今日の夕飯だというテイクアウトのお好み焼きの写真が一緒に添付されていて、ついニヤニヤしながらメッセージを眺める。

 あっと思って自分の目の前のハンバーガープレートを一枚撮影し、【お疲れ様です。今晩は仕事場のお店で食べて帰ります。恵比寿バーガー!】と送り、続けて【本場のお好み焼き羨ましいです!】と送った。

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