赤い衝撃

次の日、早速病院で診察して貰った。

「3ヶ月ですね」

「ありがとうございます」

「嬉しそうだね?」

先生の質問に

右手を上げて返事をしてしまった。

先生も看護師さんも笑ってて

おめでとうございます、と言ってくれた。

赤ちゃんの写真と予定日を書いた紙を

大切に鞄の中へしまった。

体調が悪かったのは君のせいだね。

だけど、つわりはなかったから

親孝行だね。

パパに報告しないと、喜ぶよぉ!

お祝いしようね。

君が、ママを選んでくれたお祝い。



あまりのご馳走に、龍二は眼を丸めた。

「誕生日だったか?」

「そうかも」

「お前は、4月だろ」

「私じゃないよ・・・この子」

麻耶は、お腹を愛おしそうに撫でた。

「出来たのか?」

龍二は、麻耶に近付き抱き寄せた。

「初めての日みたい」

「そうか、2回もしたしな」

「ハハ!そうだったね」

二人の笑顔は、幸せに満ち溢れていた。



< 89 / 119 >

この作品をシェア

pagetop