【WEBTOON】断食魔女と肉食神官~拾った子供が聖女に選ばれた魔女のお話~【コミカライズ】
「ね? すごいでしょう」


 エッヘンと胸を張るサイリックに、わたしは小さく頷く。
 恐らくこの人は、わたしが全く理解できない理系的な回路の部分を、感覚的に理解できる人なんだと思う。というか、サイリックが前世に生まれていたなら、バリバリ開発とか研究とかの分野に進んでいるに違いない。


「他の発明品もボクが改善を施しておきましたんで、かなり使いやすくなっていると思いますよ。これまでよりも省エネで、快適な生活をお約束しましょう」


 マジか! この人、本当にすごい人なのでは!?


「あ、あの! これ、全自動にすることとかって出来ます!? ゴミを自力で感知して、勝手に掃除してくれるように出来たら良いなって思ってて! 出来たらタイマー機能なんかも付けられると嬉しいんですけど!」


 言いながら、思わず興奮してしまった。元々はロボット掃除機を作りたかったけど、色々試しても上手くいかなくて。だけど、この人ならば或いは可能かもしれない。ていうか出来るに違いない!


「もちろん。当然できますよ。箒が勝手に掃除してくれる魔法の応用でしょう? すぐに改善してあげましょう」


 何とも頼もしい言葉が返ってくる。
 素敵……! この人はわたしの救世主かもしれない!
 もじゃもじゃ頭も、よく見たら愛らしく思えてきたし、少なくとも神官様よりはマシだ。


「ありがとうございます、サイリック様!」

「いえいえ。お役に立てて光栄です」


 微笑み合うわたし達を余所に、神官様がずいと身を乗り出した。


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