優しい微笑みに騙されて
◇ ◆ ◇

思った以上に、うまくいった。

ついこないだまで警戒心マックスだったユカが、3日のうちに俺だけでなくレン様にもユーリにも警戒しなくなった。そして1ヶ月以上経った今はもう、警戒するどころか、逆にレン様達にも話しかけるくらいにまでなっていた。

(薬の力とは、恐ろしいな)

そう思いながらも、俺は隣で楽しそうにユーリと話しているユカをずっと見つめている。コロコロ変わる表情は、本当にユカらしくて可愛い。1ヶ月くらい前のパーティの後から謎にユーリと仲が良くなっていることを除けば全てが上手くいっている。

「ユカ」

俺がそう呼ぶと、ユカはふんわりと笑って振り向いてくれる。

「んっ……あっ……トール兄っ……様」

キスをすればもっと触れていたくなるような甘い声を出してくれる。

(悪くないな)

それに、ユカに俺なしでは生きていけないようにすることもそこそこ進んでいる。最近は、俺がキスをしない日には残念そうな顔をするくらいまで行っていた。

(ユカからお願いされるのもすぐだろうな)

ユカが眠りについたのを確認してから、俺はふと声を出した。

「もう逃さないよ………ユカ」
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