王様に逆らった時【完】


学校に着くと、無言でカバンを奪われて、二年生の廊下に消えていってしまう。



チクリと胸が痛む。これも毎日のこと。



「さくらおはよ〜!」



「お、おはよう、まきちゃんっ」



教室に入るなり、抱きしめてくれるのは中学から親友のまきちゃん。



私と違って、すごく活発で、お友達も多い女の子。



毎朝こうして苦しいくらい抱きしめてくれる。



「はあ、さくらは今日も天使だねぇ!」



「そ、そんなことないよ」



「無自覚って言うのも、可愛いよね」




まきちゃんは毎日私に『可愛い』とか『天使』とか言ってくれるけど、それはきっとまきちゃんがとてもいい子だから、こんな私でも可愛いって思ってくれてるだけだと思う。



実際は全然そんなことないのに。


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