合意的不倫関係のススメ
家とは違う、大きなベッドの上。真っ白なシーツをくしゃくしゃに乱しながら、私は彼の下でひたすらに声を上げる。

甘く、艶っぽく、何度でも抱きたいとそう思ってもらえるように、意識しながら。

「あっ、あ、ん、あ、だめ、そこ…っ」
「…はっ、可愛い、可愛いよ茜…っ」
「はぁんっ」

私の膝裏に手を差し込み、大きく上へ持ち上げる。何度も何度も奥への抽送を繰り返され、思考がぱちんと弾け飛んだ。

「すき、そう、すきぃ…っ」
「俺も、俺も好きだよ、愛してる…っ」
「あん、やぁ…っ!」

ぎゅうっと、蒼が私を抱き締める。普段爽やかで人当たりのいい彼の、はぁはぁという動物的な息遣い。時折ごくりと唾を飲むその音にさえ、私の身体はびくりと反応した。

「ほん…っと、茜のナカは最高だ…っ」
「そんな、恥ずかし…っ」
「本当のことだから仕方ないだろ?」

ほんの少し悪戯っぽい声色、彼の屹立は絶えず私を攻め立てながら、その熱い舌が耳朶をぺろりと舐めた。

その刺激に、とろりとした快楽の証が太ももに垂れる。散々愛されて、私の全身はぐしょぐしょだった。

(そっか。家じゃないから、シーツ洗わなくていいんだ)

しっとりと濡れた唇からは絶え間なく甘い声が漏れるのに、頭はそんなことを考えていた。

「も、イキそ…茜もイケそう?」
「ん…っ、またキちゃいそ…っ」

わざと彼の頬に唇を寄せ、一層甲高く喘いでみせる。私の中にいる彼自身がぐぐっと質量を増した気がして、私は幸福に包まれた。

(あぁ。今日も彼はちゃんと私で、イッてくれるんだ)

「あ、蒼、あぁ…っ!」
「茜、愛してる、愛してる…っ!」

びくびくと、陸に打ち上げられた魚のように私の腰が上へ跳ねる。同時に彼が控えめに一度喘いだ。
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