戻り駅
「なんだよ良治のことがそんなに気になるのか?」


 少し不機嫌そうな声色になった誠に我に返り、私は慌てて首を振って歩き出した。


「なんでもないよ」


 そういって誠の隣を歩く。


 良治のほうではすでに何かが起こっていることは確かだ。それが誠を巻き込んでいく事態に発展していくのも時間の問題。


 明日以降は今日以上に意識して良治のことを意識して見ている必要がありそうだった。
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