心の温度
知恵が皆んなの分のお茶を用意してから座った。

塚田さんが
「あの、今日集まったのは、彩音さんの今の会社の状況が心配なので、解決策を考える為に集まりました。」

「あや、私も祐二さんもあやが倒れるくらい困っているならと思い、無理を承知で真野さんに"偽装恋人役"を頼んだの。」

「偽装恋人!」と彩音は悟を見た。
悟と塚田さん、お母さんが頷く。

「彩音さん、真野さんも悩んで受けてくれると言ってくれたんだよ」

「真野主任…」

「彩音さん、彩音さんが倒れた日の啓太くんの不安そうな顔や気が動転してた啓太くんを知ってるからお兄ちゃんも決意したんだと思うの…」

「啓太…」

「あの日、泣きながらうちへお母さんが倒れたから助けて!ってそして意識を失った北川さんの側でお母さん!って呼びかける姿が何とも切なかったんだよ…」

「本当にすみません。」
< 144 / 330 >

この作品をシェア

pagetop