心の温度

「結婚式はどうする?大輔は副社長になる時だったから親戚と会社の重役だけ呼んで、井上不動産系列のホテルでやったんだって。
佐藤リーダーは奥さんもパリのレストラン勤務で、そのレストランを貸し切って、親戚とリーダーの職場のスタッフとレストランのスタッフで人前結婚式でその後は立食パーティーだったって…」

「あのね、悟さん。悟さんの今後のお仕事を考えると披露宴をした方が良いのかなぁって…」

「でもさ、佐藤へ出向中だし、多分実家があるこっちでやるとなると塚田お父さんが言ってたように
招待状だのお料理だのお返しの品や席順?!
正直なところプロジェクト中の俺たちにはキツいよな。」

「うん。いくら平日定時で上がっててもちょっとキツいな」

「みんなが言ってたように2か月後の週末に人前結婚式にして、立食パーティーにしたらどうかなぁ」

「お父さんが言ってたように、レストランを貸切にして、ウエディングドレスとヘアメイクで大丈夫よね? 招待状は親類以外の方々はパソコンで私が作る?」

「そうだなぁ。10部くらいだもんな。そうすれば2か月後の式に間に合うしな」

「宛名だって筆で書いたように印刷すれば良いかなぁって思っちゃった。えへへ」
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